
ハイブリッド車が出荷台数を伸ばし、2010年には電気自動車の本格的な出荷が始まる。石油価格の高騰で、ユーザーはガソリン使用量が少ない自動車に移行しつつある。そして、自動車メーカーは温室効果ガス排出量の規制を守るため、ガソリンを使わない自動車の研究を進めている。政府も温室効果ガス排出量削減のための取り組みを支援している。
この先、ガソリンだけをエネルギ源とする自動車は減っていき、電気を動力源とする電気自動車が確実に増えていく。しかし、2009年12月の時点では、ガソリン車と同等の性能を発揮する電気自動車は現れていない。
その最大の理由は、2次電池の容量不足だ。2次電池の電力だけでは、ガソリン車ほど長い距離を走ることはできない。ガソリン車から電気自動車への移行を促進するには、2次電池の大幅な性能改善が必要なのだ。
第1部では、ガソリン車から電気自動車への移行が進む背景と、移行を難しいものにしている事情を説明する。
第2部では、リチウムイオン2次電池の性能改善のための研究を紹介する。電池の電極の改善のほか、多数の電池を組み合わせた電池モジュールから、効率よくエネルギを取り出す方法、トラブル発生時にも引き続き電池を使えるようにする技術などを解説する。
電池が支える自動車の未来
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